住友不動産の現場調査

東京都 M様邸

調査日:2019年3月~7月

【エンジニアリングレポート】

調査結果まとめ

  • 基礎工事は丁寧な施工状況であった
  • 主に構造、造作などの大工工事と防水に指摘が目立った
  • 検査依頼や是正報告に関しては問題なし
  • 含水率の管理にやや難あり
  • 屋根の断熱材はネオマフォームを標準採用しているが、木材との隙間が発生してしまう
  • レポート内の是正は指摘後、修正され問題なく引渡しが遂行された
住友不動産株式会社、東京都M様邸の現場調査レポートです。

基礎配筋検査レポート

丁寧に施工されており、大きな指摘はなく、施工状況は良好であった。写真は、基準点からの高さ計測の様子。

基礎完成検査レポート

コンクリートの仕上がり状況は良好で、指摘はほとんどなかった。

上棟検査レポート

基本的な施工ミスが目立つ。写真は壁の釘打ちがスタッドから外れている指摘。枠組壁工法は外壁面材の釘打ちは重要管理項目であり、あってはならない指摘内容だ。

上の写真は構造用金物のナット締めが甘く、緩んでいる。ハウスメーカーでも「大工さんにお任せ」の状態が多く、現場管理が行き届いていない場合には、このような初歩的かつ重大な施工ミスが発覚する。

住宅性能をアピールする会社が多く、例えば「耐震等級3」などと謳っていても、このまま完成に進んでしまえば机上の計算であることは明白だ。

防水検査レポート

壁の防水は遮熱性の透湿防水シートを標準採用。いくつかピンホール(「小さな穴」があるとそこから浸水してしまう)の指摘があった。最近の突発的な降雨量は昔の常識とは全く違う。きちんとした防水施工は当然に、雨漏れへの最大限の配慮が必要である。

断熱検査レポート

屋根はボード状断熱材、ネオマフォームを採用。まっすぐな板状の断熱材と木造は相性が芳しくない傾向にある。木は反りやねじれがあるため、写真のような隙間が発生してしまうからだ。断熱性能は「隙間」があると著しく低下してしまうので、注意が必要だ。

外装完了検査レポート

足場解体前の外部竣工検査。大きな問題はなかった。タッチアップが必要な傷などが指摘事項としてあがった。丁寧な施工を心掛けても、こういった小さい傷は必ずあるといっても過言ではない。

内部造作完了検査レポート

内部造作完了検査では、石膏ボードの施工に指摘があった。写真のように留め具(ビス)が石膏ボードの端部寄りに打ち込まれていると、端が欠けてしまい固定不良になってしまう。

竣工検査レポート

全体的に仕上げ状況は良好であった。写真は玄関タイルの浮きを指摘したもの。最近の流行りか、大判なタイル施工をよく目にするが、タイル自体の製品精度も関係し、浮きをよく指摘する。 一見してはわからない為、専用の打診棒を用いて検査を実施する。

【M様邸基本情報】

建設地 東京都
工法 枠組壁工法(木造・ツーバイシックス)
延べ面積 120〜125㎡
階層 2階
契約時見積 3700〜3800万円
最終見積 3800〜3900万円

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