積水ハウスの現場調査

東京都 N様邸

調査日:2020年8月〜12月

【エンジニアリングレポート】

調査結果まとめ

  • 全般的には、大きな問題はなかったが、鉄筋の溶接不良やトップライトの立上り寸法配慮不足があった
  • 検査依頼や是正報告について問題なし
  • 是正は指摘後、修正され問題なく引渡しが遂行された
 
積水ハウス、東京都N様邸の現場調査レポートです。
積水ハウスの施工体制は、ハウス監督と積和監督(代理人)に分かれていると言ってよい。ハウスの監督は、監理業務に特化している為、他ハウスメーカーと比較しても事務作業や手配はスムーズに思う。現場の管理については積和建設の担当者が行っていくという区分が明確なのが特徴だ。
 

基礎配筋検査レポート

現場は狭小地で施工条件はあまりよくない。前面道路の幅員に余裕があるのが救いである。
写真は、建物配置の確認を実施している様子。きちんと施工管理され図面通りを確認した。次は指摘写真。
鉄筋は「プレ鉄筋」や「溶接鉄筋」と呼ばれるもので、工場で決められた寸法で事前加工され現場搬入される。型式認定や評定を取得しているハウスメーカーの現場では、ほとんどがこの方式である。
 
赤いテープを貼った個所が指摘箇所だが、溶接の品質に疑義があり、交換を指示した。
 

基礎完成検査レポート

コンクリートの仕上がり状況は良好。対角寸法の計測からも精度がいいことを確認できた。
基礎の出来形寸法といって、各所の寸法が図面通りの寸法になっているかを確認している写真が次である。丁寧な施工により問題はなかった。

上棟検査レポート

構造体が鉄骨の積水ハウス、ボルトの締め込み状況を目視確認していく。写真は柱の下側(柱脚:ちゅうきゃく)、アンカーボルトの確認である。
 
鉄骨系の指摘で多いのは、鉄骨傷の未補修が挙げられるだろう。
補修塗料は見た目以外にも「錆止め」という重要な役割を持つため、忘れや施工不良はきちんと潰しておきたい項目の一つである。
外壁は認定品(積水ハウスオリジナルの建材)、シェルテックコンクリート。耐火建築物の場合には、耐火性能上この外壁材となる。
 

防水検査レポート

屋上の防水はシート防水を採用している。鉄骨躯体は揺れやすいので、躯体挙動を鑑みるとシート防水が適していると言える。シートと躯体は絶縁することが大事だ。

屋上の点検も兼ねてトップライトを計画したのが写真でも見てわかるが、立上げ寸法が少なく、ゲリラ豪雨などへの配慮不足が否めない。
サッシ周りのシーリングも施工状況は良好であった。指摘としては、次の写真のように、後打ちビスの止水シーリング忘れなどが挙がった。
軽微な内容は、極力その場で是正をするように検査を進めている。

断熱検査レポート

充填工法である天井の断熱材は、どの現場でも残念ながら指摘が多い。

また壁内への湿気流入を防ぐ、防湿シートの破損も指摘の多い項目である。

これらの指摘はすべて、気密テープを貼るように是正指示を出した。
 

内部造作完了検査レポート

石膏ボードの施工状況を主に確認する検査である。

内部造作完了検査は丁寧に施工され、大きな指摘はない。躯体精度が良いと後工程も狂いが少なく、反対に躯体精度が悪いと「どこかで帳尻を合わせる」必要が出てくるので、必ずと言っていいほど大工にしわ寄せがくる。
 

【M様邸基本情報】

建設地 東京都
工法 重量鉄骨造
延べ面積 該当データなし
階層 3階
契約時見積 該当データなし
最終見積 該当データなし

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