セキスイハイムの現場調査

埼玉県 N様邸

調査日:2022年6月22日

【エンジニアリングレポート】

調査結果まとめ

  • 全般的には、大きな問題はなかった
  • 検査依頼や是正報告も大きな問題なし
  • 工法による雨天対策ルールは不完全ではあったが、天候には恵まれ大きな問題はなかった
  • 工場生産の比率が多いユニット工法の為、工場の実力が大前提となる
セキスイハイム、埼玉県N様邸の現場調査レポートです。
 
ユニット工事(構造組み立て)はレッカー車を隣地(駐車場)に据付けて実施する必要があった為、休日(日曜)での工事を余儀なくされました。敷地が借りられないと工事ができないなど、ユニット工法は敷地条件によって施工可否が変わるので要注意です。その他は敷地に高低差もなく、やりやすかったのではないでしょうか。
 

基礎配筋検査レポート

ハイムの配筋仕様はとてもシンプルで鉄筋組み自体のミスは少ない傾向である。写真は、鉄筋に型枠の剥離剤が付着していた(鉄筋の黒い部分)為、コンクリート打設前に除去するよう指示をした。
このままだと、鉄筋とコンクリートが付着せず、鉄筋コンクリート造本来の強度を発揮できなくなる。
 

基礎完成検査レポート

コンクリートの仕上がり状況は良好。現場清掃も含めて指摘はほとんどなかった。写真は基礎天端レベル計測を実施している様子。
 

ユニット完了検査レポート

工場生産での部材数が多く、現場での作業は極端に少ない。コストダウンの恩恵を受ける工法だろう。しかしながら一方で、パネルの組み合わせで住宅を建築するため【設計の自由度が少ない】ことや【直接目で見て確認できないので、工場施工を信じるしかない】などはネガティブ面として挙げられる。
写真は、石膏ボードも貼られており、石膏ボードの継ぎ目やビス打ち個所には、クロス下地のパテ処理も工場施工されている個所がほとんどであった。
目視確認は出来ないが、赤外線カメラを使用して断熱施工状況を確認した。下記は赤外線カメラ画像。
赤外線カメラ画像の赤色部分は断熱材が欠損しており、外の熱が室内に漏れている事が見て取れる。
工場施工時又は、ユニット工事時に断熱材がズレてしまったのか原因はいくつか考えられる。
目視確認が出来ない以上、通常であればこのまま工事が進み完成してしまうのが実情である。
外部は、パネル同士の継ぎ目に段差が生じていた。許容値内を超えている個所は是正を求めた。
 

内部造作完了検査レポート

内部造作完了検査、つまり大工工事が完了した段階の確認。写真は、石膏ボードが破損していた為、石膏ボードを張り替えるよう是正を求めた。
正直、石膏ボードの施工状況は芳しくない。これも工場生産品が要因の一つだと思われる。天井の下地が見えているほどの隙間がある箇所は、貼り替えるよう指示をした。ほとんどが工場施工で、現場での施工範囲が少ないという事もあるからなのか、大工のスキルやモラルは、他の大手ハウスメーカーと比べると低い印象を受ける。
 

外装完了検査レポート

足場解体前の外部竣工検査。ユニット完了検査時に確認出来なかった範囲及び足場解体後は地上からの目視確認が出来ない為、このタイミングで仕上がり状況の確認を実施する。
セキスイハイムの外壁目地はガスケット使用(ゴム状のパッキン)。写真はガスケットが外壁目地からはみ出している為、隙間なく取付けるよう是正を求めた。
一般的には、外装完成時に業者が外装クリーニングを実施する事が多い。現場監督とヒヤリングをした結果、「セキスイハイムは、全棟実施していない。」という回答であった。
現場監督にて足場解体前に確認をして気づいた個所は掃除をする。という事だったが、実際は多数の汚れを確認した。管理体制が行き届いていない事は否めない。
 

竣工検査レポート

全体的に仕上げ状況は良好であった。写真は、トイレリモコンの受け金物ビスが空回りしていた為、下地確認のうえビスで留め付けるよう指示をした。
 

【N様邸基本情報】

建設地 埼玉県
工法 ユニット工法(軽量鉄骨造)
延べ面積 100~120㎡
階層 2階
契約時見積 3800~4200万円
最終見積 4000~4400万円

現場調査したハウスメーカーの解説動画

セキスイハイムの現場調査

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